すべての「いのち」のために

日本SRGM連盟代表・日本アニマルライツ連盟理事・日本優生思想研究所研究員の日野智貴のブログです。いのちに線引きする「優生思想」に断固反対!(記事内容は所属団体の公式見解とは無関係の個人的見解です)

竹島問題をどのように捉えるべきか

 今日は竹島の日です。立憲民主党からは代表政務室長代理の重徳和彦先生が竹島の日記念式典に参加されました。

大韓民国が実効支配しているわが国固有の領土である竹島

 平成24年(西暦2012年、皇暦2672年)に「政府主催の竹島の日記念式典」の開催を公約とし、しかも「公約には出来る事しか書かない!」と豪語した方は、10年近く経っても公約を実現することなく凶弾に倒れました。

 その方がかつて総裁であった政党は、故人の意思を継いで公約を実現する気かと思いきや、県の主宰する竹島の日記念式典に一年生議員の政務官自民党二階派所属)が出席するに留まりました。国としては竹島の日の記念式典を未だに開催していません。

 私も死者に鞭を打つ気はありません。故人を尊重するからこそ、故人が「出来ることしか書かな」かった公約をきちんと実現してほしいものです。「出来ることをやらない」政治家は我が国に不要です。

 とは言え、竹島問題は一筋縄ではいかない問題です。

 というのも、歴史的に竹島が日本の領土であることは疑いようがないと私は考えておりますが、竹島と韓国本土の間にある鬱陵島については古来より日韓の間で係争地であり、最終的に李氏朝鮮の帰属を日本が認めたという経緯があります。

 韓国側はその際に当時松島と呼ばれた今の竹島も朝鮮のものになったと主張しています。私はそれについては韓国側に十分な論拠があるとは考えませんが、ただ日本が韓国との国境線を画定した時に韓国が日本の事実上の保護国であったという事実があり、韓国側が感情的な反発をするのは止むを得ないことであるとも考えます。

 なお、私が少しでも韓国に好意的な発言をすると「お前は特亜の味方か!」等と言ってくる方がいますが、私は愛国心を持つことは美徳であると考えております。日本人でありながら『日韓慰安婦合意』を締結した売国政権を支持するようなネトウヨの皆様よりかは、「独島」の領有権を主張する韓国人の方が、遥かに立派な人間です。

 しかしながら、韓国側が過去の日本の行為を非難するのであれば、我が国も過去に日本がアメリカの占領下に置かれている時に「李承晩ライン」を設定して竹島を含む海域で韓国が一方的に武力行使をしてきた事実に触れざるを得ません。

 日韓関係はこうしたお互いの行為に就いて互いに許し合うことで『日韓基本条約』を締結することになったはずであり、そのことが日韓関係の基盤です。

 領土問題では言うべきことは言わなければなりませんから、政府主催の竹島の日記念式典の開催は必要であると、私は考えます。

 ただ、竹島問題によって日韓の友好関係が損なわれたり日本民族朝鮮民族の対立が深まったりすることが無いように配慮する必要はあります。在日朝鮮民族の多くが日本国籍を取得しているという事実もあります。

 私が気になるのは、ここ十年ぐらいのトレンドとして竹島問題と拉致問題とを結び付けて朝鮮民族への差別を煽る言動があるという、残念な事実です。

 先日もあるネトウヨ竹島問題を理由に「北朝鮮から韓国へミサイルが飛んでも日本は助けるな」等とツイートしていました。「平壌政府」(自称「朝鮮民主主義人民共和国」)が韓国を侵略した際に「竹島問題が解決していないので」という理由で韓国の人を見殺しにすることは、果たして道義的にも国益的にもどうなのでしょうか?

 捕捉すると、かつて我が国は「夫婦の国」である任那を侵略した百済を唐から守るために戦った国です。昨日の敵が今日の味方になることも理解できない方に政治や外交を語る資格はありません。

 朝鮮学校の問題でも、「平壌政府」の支配下にある朝鮮学校に在日朝鮮民族の方が通っている最大の理由は韓国学校の不足にあるのですから、我が国は韓国学校の建設促進を支援した方が「平壌政府」の在日朝鮮民族への影響力低下にも繋がり国益に適うことのはずですが、そのような議論が行われていないのは残念です。

 言うべきことは言い、連携するべきは連携することが、もっとも日本の国益に適うことは言うまでもありません。