すべての「いのち」のために

日本SRGM連盟代表・日本アニマルライツ連盟理事・日本優生思想研究所研究員の日野智貴のブログです。いのちに線引きする「優生思想」に断固反対!(記事内容は所属団体の公式見解とは無関係の個人的見解です)

再び、井内誠司氏へ


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再び、お邪魔します。
貴方のブログはかなり読んでいたので、私もブログで反論するのが礼儀と思い、一応、記事を書いたのですが、私の文章力の乏しさゆえ、かなりの悪文となっていたため、紹介をためらっておりました。
⇒「井内誠司への返信――『史学雑誌』に掲載されても「学術書ではない」のか? 」
http://bousouwakoudo.hatenablog.com/entry/2014/06/21/164706

今回のブログ記事について、要点のみコメントします。
①まず、「歴史的事実」と「政策論」とは、異なります。
私は、大東亜戦争における日本の行為は、『パリ不戦条約』違反であり、許しがたいものと考えております。その点、田母神氏の歴史観とは、正面から対立します。
天皇制についても、皇室を中心とする国体は墨守するべきですが、だからと言って、近畿天皇家が九州王朝の支配下にあった、という九州王朝説を、保守派の私が支持してはならない、という理由にはなりません。
②一例をあげると、「倭の五王」の問題があります。
多くの学者は、「倭の五王」と「仁徳~雄略」の天皇系譜及び年代が、おおむね一致する、との立場ですが、『古事記』を見ればわかるように、当時の天皇は百歳以上生きているかのように記されています。(例:雄略天皇は160歳まで生きている!)
当然、これは、古田氏のいう「倍数年歴」によってのみ、「史実」と認めうるものです。
また、この「倍数年歴」の命題を認めると、「倭の五王=仁徳~雄略の天皇」という定説は、成り立たなくなるでしょう。倭の五王が九州王朝である、という方が定説よりも説得力があるわけであり、しかも、古田氏はその論文を「多元的古代の成立」として、『史学雑誌』に投稿、採用されています。
③上記に関連し、>古田及び古田支持者が「古代史の真実」を明らかにする意思がないのは明白である。<という、貴方の主張には、根拠があると言えません。
史学雑誌』に古田氏の説が掲載されたこと自体、九州王朝説が、「学説」としての要件を満たしている証左でしょう。
④最後に、政策論について。
古田氏の多元王朝説により、我が国の古代史の誤りが証明されましたが、一方で、天孫降臨や神武東征が史実であることも、証明されました。
それも、「政治的判断」ではなく、学問的な方法論によって証明されたわけです。
我々保守派は、従来の狂信的な近畿天皇家一元主義から脱し、多元的古代史観に基づいて、新たな、真実の国体を発見するべきであり、それは、左派も同様です。
多元的古代史観の誤りが証明された今、右も左も、それぞれの立場から、自らの歴史観を修正する必要があるわけであり、それを「学説ではない」と言われるのであれば、「近畿天皇家一元史観の方が、多元的古代史観よりも妥当である」という、文献史学的史料事実を示す必要があります。
⑤尚、『偽書東日流外三郡誌」事件』は、立花隆田中角栄研究』と同様の、御用ジャーナリストによる書籍であると思います。日本のマスゴミが信用できないのは、東日本大震災陸山会国策捜査事件を巡る報道を見ても、明白でしょう。


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